Pythonでアセンブリコードを16進数に変換する:bytes.fromhex()の解説
はじめに
Pythonでアセンブリ言語を扱う際に、よく登場するbytes.fromhex()
関数。この関数を使うと、16進数で表現された文字列をバイト列に変換することができます。この記事では、bytes.fromhex()
関数の具体的な使い方や、アセンブリコードとの関連性について、Pythonユーザ向けに詳しく解説していきます。
bytes.fromhex()とは?
bytes.fromhex()
関数は、Pythonの組み込み関数の一つで、16進数で表現された文字列をバイト列に変換する際に使用されます。
構文:
bytes.fromhex(s)
- s: 16進数で表現された文字列
戻り値:
- 変換されたバイト列
例:
hex_string = "48 8B 05 A0 01 00 00" # 16進数文字列
byte_data = bytes.fromhex(hex_string)
print(byte_data) # 出力: b'H\x8b\x05\xa0\x01\x00\x00'
アセンブリコードとの関連性
アセンブリコードは、機械語を人間が読み書きしやすいように表現したものです。この機械語は、コンピュータが直接実行できる2進数で構成されています。そして、この2進数を16進数で表現することが多く、アセンブリコードのリストなどでも16進数表記が用いられます。
bytes.fromhex()
関数は、この16進数で表現されたアセンブリコードを、コンピュータが理解できるバイト列に変換する際に役立ちます。例えば、アセンブリコードをエミュレータで実行したり、バイナリファイルに書き込む場合などに、この関数を使用します。
使用例
1. アセンブリコードをバイト列に変換してファイルに書き込む
with open("my_code.bin", "wb") as f:
hex_code = "48 8B 05 A0 01 00 00" # 例のコード
byte_code = bytes.fromhex(hex_code)
f.write(byte_code)
2. アセンブリコードをエミュレータで実行する
from unicorn import Uc, UC_ARCH_X86, UC_MODE_64
# ... (Unicornエミュレータの初期化)
# アセンブリコードをバイト列に変換
hex_code = "48 8B 05 A0 01 00 00"
byte_code = bytes.fromhex(hex_code)
# コードをメモリに書き込み、エミュレーション実行
emu.mem_write(0x1000000, byte_code)
emu.emu_start(0x1000000, 0x1000000 + len(byte_code))
まとめ
bytes.fromhex()
関数は、アセンブリコードを扱う上で非常に重要な関数です。16進数で表現されたアセンブリコードを、コンピュータが理解できる形式に変換することで、様々な処理が可能になります。
さらに詳しく知りたい方へ
- Unicorn: Pythonでx86エミュレーションを行うためのライブラリです。アセンブリコードを実際に実行して動作を確認することができます。
- Capstone: ディスアセンブラのライブラリです。機械語をアセンブリコードに変換することができます。
- Keystone: アセンブラのライブラリです。アセンブリコードを機械語に変換することができます。
これらのライブラリを活用することで、より高度な逆アセンブルやコード解析を行うことができます。
注意点:
bytes.fromhex()
関数は、16進数文字列の形式が正しいことを前提としています。不正な文字列を渡すとエラーが発生します。- アセンブリコードの形式は、アーキテクチャや使用するアセンブラによって異なります。
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